Suvivalism

大雨  Heavy rain

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大雨 豪雨

気象庁の用語では、
局地的大雨 - 単独の積乱雲によりもたらされる、数十分の短時間に、数十mm程度の雨量をもたらす雨。
集中豪雨 - 積乱雲が連続して通過することによりもたらされる、数時間にわたって強く降り、100mmから数百mmの雨量をもたらす雨。

発達した積乱雲がもたらす大雨は、雷を伴って短時間に狭い範囲で激しく降ります。 降り始めから、わずか十分程度で中小河川が増水したり、低地や道路のアンダーパス(線路や道路をくぐる地下部分)が冠水し、災害が発生することがあります。 また、川の上流で降った大雨により急に増水し、大雨が降っていない下流で水難事故が発生することがあります。

また、集中豪雨は突然起こります。都市部の河川や下水道は、一般的に1時間50ミリの降雨を想定して造られているため、想定以上の降雨により都市型水害が発生するおそれがあります。

都市型水害は、地表がアスファルトなどにおおわれていることによる流域の保水・遊すい機能の低下、地下利用などの高度化により起こると言われています。

気象学基礎

気団配置

シベリア気団
冬にシベリアや中国東北区に発現する大陸性寒帯気団。

オホーツク海気団
梅雨や秋雨の頃にオホーツク海や三陸沖に発現する海洋性寒帯気団。

小笠原気団
北西太平洋の亜熱帯高気圧域に発現する海洋性熱帯気団。

長江(揚子江)気団
一般には移動性高気圧の通過に際して、日本付近を覆う大陸性亜熱帯気団。春と秋に長江流域で発現する。

気団
広い範囲にわたり、気温や水蒸気量がほぼ一様な空気の塊。

前線
前線とは、暖かく湿った空気(暖気)と冷たく乾いた空気(寒気)がぶつかっているところ、または、 寒気団と暖気団との境界線で、風向、風速の変化や降水を伴っていることが多い。前線はその動きと構造によって温暖、寒冷、閉塞、停滞の4種類に分けられる。

温暖前線 温暖前線
寒気団側へ移動する前線。通常、前線の通過後に気温が上がる。


寒冷前線 寒冷前線
暖気団側へ移動する前線。通常、前線の通過後に気温が下がる。


閉塞前線 停滞前線
ほぼ同じ位置にとどまっている前線。


停滞前線 閉塞前線
寒冷前線の移動が速くなり温暖前線に追いついた前線。


梅雨前線
春から盛夏への季節の移行期に、日本から中国大陸付近に出現する停滞前線で、 一般的には南北振動を繰り返しながら沖縄地方から東北地方へゆっくり北上する。

秋雨前線
夏から秋への季節の移行期に、日本付近に出現して、長雨をもたらす停滞前線。

梅雨前線

日本列島で晩春から夏にかけてみらえる前線。曇りや雨の日が多く現れます。この時期のことを梅雨といい、この梅雨の終わり頃は、 大雨が降りやすくなります。大雨が予想されるときは、河川の洪水の危険性があり、梅雨の長雨で地盤が緩んでいる時に大雨になると、 土砂災害が起きやすくなりますので、注意報や警報などをよく確認してください。 気象予報や気象庁ナウキャストにより降水量の事前判断が可能です。

梅雨前線による大雨
西日本を中心
平成28(2016)年6月19日~6月30日

死者6名、行方不明者1名、負傷者9名 住家全壊11棟、半壊15棟、一部損壊85棟 床上浸水389棟、床下浸水1,129棟

秋雨前線

日本列島において晩夏から初秋にかけてみられる前線。

北日本から順に寒冷前線が停滞前線に変わり、停滞するようになる。停滞する期間は長くて数日間で、あまり長続きはしない。天気は周期的に変わることもあるが、全国的にぐずついた天気が多くなる。

10月前半頃になると、太平洋高気圧は日本の南に完全に後退し、秋雨前線の停滞は主に本州の南となる。9月後半頃以降、北日本から順に偏西風が上空に南下してくるので、ジェット気流が高気圧や低気圧を押し流すことで天気が移り変わりやすくなり、太平洋側では晴れが増えてくるが、日本海側では低気圧通過後、一時的に西高東低になるために冬に比べると短期間であるが時雨やすくなる。

10月後半頃になると、秋雨前線は日本の南にまで南下し、途切れ途切れになって弱まり、やがて消滅する。

大気が極度に不安定となって大雨の条件がそろうと、梅雨をもしのぐ大雨となることがある。

特に秋雨の時期は秋の台風シーズンと重なっているため、台風から秋雨前線に向かって湿暖気流が流れ込み、積乱雲が発達して大雨となり、大規模な水害を引き起こします。気象予報や気象庁ナウキャストにより降水量の事前判断が可能です。

秋雨前線による大雨
岩手県、秋田県、青森県
平成19年(2007年)9月15日~9月18日

死者3名、行方不明者1名、負傷者5名 住家全壊6棟、半壊226棟、一部損壊8棟 床上浸水390棟、床下浸水1,124棟

積乱雲

積乱雲

積乱雲は、強い上昇気流によって鉛直方向に著しく発達した雲です。 雲の高さは10キロメートルを超え、時には成層圏まで達することもあります。 夏によく見られる入道雲も積乱雲です。

一つの積乱雲の水平方向の広がりは数キロ~十数キロメートルです。 一つの積乱雲がもたらす現象は、30分~1時間程度で局地的な範囲に限られます。

積乱雲は、「大気の状態が不安定」な気象条件で発生しやすくなります。

「大気の状態が不安定」とは、上空に冷たい空気があり、地上には温められた空気の層がある状態です。

温かい空気は上へと昇り、冷たい空気は下へと降りようとするため対流が起きやすくなります。

上付近の空気が湿っているときは、さらに大気の状態が不安定となり、積乱雲が発達しやすくなります。

接近の兆しは AMラジオの乱れ 真っ黒い雲が近づき、周囲が急に暗くなる 雷鳴が聞こえたり、雷光が見えたりする ひやっとした冷たい風が吹き出す 大粒の雨や「ひょう」が降り出す。

超巨大積乱雲 スーパーセル (supercell)

スーパーセル

回転する継続した上昇気流域を伴った、単一セルで構成される、非常に激しい嵐のこと。 スーパーセルは、条件が整えば世界中どこでも発生しうる。

スーパーセルは、小さな単一セルから成長してできることもあれば、複数のセル(マルチセル)が構成する一塊からできることもある。上昇気流域と下降気流域が分離しているため、持続時間が通常の積乱雲より長い。

特徴として、大量のひょう、激しい雨(集中豪雨)、強いダウンバースト、そして時に竜巻を発生させることが知られています。

通常の積乱雲に比べ水平方向に回転しているため写真にように同心円形となっています。

記録的短時間大雨情報

数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨を、観測(地上の雨量計による観測)したり、解析(気象レーダーと地上の雨量計を組み合わせた分析:解析雨量)したりしたときに、各地の気象台が発表します。

その基準は、1時間雨量歴代1位または2位の記録を参考に、おおむね府県予報区ごとに決めています。

この情報は、大雨警報発表時に、現在の降雨がその地域にとって災害の発生につながるような、まれにしか観測しない雨量であることをお知らせするために発表するもので、大雨を観測した観測点名や市町村等を明記しています。

この情報が発表されたときは、お住まいの地域で、あるいは、近くで災害の発生につながるような猛烈な雨が降っていることを意味しています。

地元自治体の発表する避難に関する情報に留意し、早めの避難を心がけてください。

土砂災害や浸水害の危険のある場所等にお住まいの方で、あらかじめ決めておいた避難場所まで移動することが危険だと判断されるような場合は、近隣のより安全な場所や建物へ移動したり、それさえ危険な場合は、緊急に2階以上の少しでも安全な場所へ退避(垂直避難)するなど、命を守るための行動を考えてください。

避難準備情報

icon_check 発令時の状況
要援護者等、特に避難行動に時間を要する者が避難行動を開始しなければならない段階であり、 人的被害の発生する可能性が高まった状況。

icon_check 住民に求める行動
要援護者等、特に避難行動に時間を要する者は、 計画された避難場所への避難行動を開始(避難支援者は支援行動を開始)
上記以外の者は、家族等との連絡、非常用持出品の用意等、避難準備を開始。

避難勧告と避難指示

icon_check 勧告
その地域の居住者等を拘束するものではないが、居住者等がその「勧告」を尊重することを期待して、 避難のための立のきを勧めまたは促す行為である。

icon_check 指示
被害の危険が目前に切迫している場合等に発せられ、「勧告」よりも拘束力が強く、 居住者等を避難のため立ちのかせるためのものである。

気象警報・注意報

気象庁は、大雨や強風などによって災害が起こるおそれのあるときは「注意報」を、重大な災害が起こるおそれのあるときは「警報」を、さらに、重大な災害が起こるおそれが著しく大きいときは「特別警報」を発表して注意や警戒を呼びかけます。特別警報・警報・注意報は関係行政機関、都道府県や市町村へ伝達され防災活動等に利用されるほか、市町村や報道機関を通じて地域住民の方々へ伝えられます。

気象庁では、対象となる現象や災害の内容によって下記のように6種類の特別警報、7種類の警報、16種類の注意報を発表しています。

icon_check 注意報
大雨、洪水、強風、風雪、大雪、波浪、高潮、雷、融雪、濃霧、乾燥、なだれ、低温、霜、着氷、着雪

icon_check 警報
大雨、洪水、暴風、暴風雪、大雪、波浪、高潮

icon_check 特別警報
大雨、暴風、暴風雪、大雪、波浪、高潮

発表中の気象警報・注意報の詳細は、気象庁ホームページのほか国土交通省防災情報提供センターの携帯電話サイトで確認できます。 また、市町村や民間気象会社等においても、インターネットや携帯電話向けの情報を提供しているところがあります。 このほか、テレビやラジオなどでは特別警報や警報が発表された場合に放送されるほか、 ニュースや天気予報番組で気象警報・注意報の発表状況が放送されています。

気象警報・注意報には、注意警戒が必要な事項や期間、ピーク時間、雨量や波の高さなどの予想最大値を記載しています。 気象状況の変化に伴って現象の起こる地域や時刻、激しさの程度などの予測が変わることがあります。そのようなときには、 発表中の気象警報・注意報の内容を更新しますので、常に最新の情報をご利用ください。

大雨 対策 対応

icon_check 公共機関の情報を確認します。

icon_check 浸水の危険エリアを確認します。

icon_check ひざ下まで水が来る前に避難します。

icon_check 地下からより高いところへ避難します。

icon_check 崖地周辺や山あいでは、土砂災害に注意します。

icon_check 河川や用水路に近づかないようにします。

icon_check 常に排水設備の点検・清掃を行いましょう。

icon_check 地面より低い道(アンダーパス)は危険です。

icon_check 「年間降水量10%が一度に降ると災害となる」を教訓とします。