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噴火 Eruption

現在の噴火警報・予報(地図表示)

噴火情報

日本は世界有数の火山国として知られています。4つの大陸プレートの交点上に国土を有し大きな地殻運動の中、地震や火山活動が継続的に発生しております。 気象庁が監視を続ける火山を注視し、且つ、火山の仕組みを周知しておきましょう。

日本プレート

 

噴火しくみ

世界の火山は、プレートの境界(海溝沿い、海嶺)とプレート内にホットスポット(下記参照)として分布している。

陸のプレートの下に沈み込んだ海のプレートからの水の働きによって上部マントルの一部が融けて上昇していき、マグマが形成される。このような過程でいったんマグマだまりに蓄えられるなど様々な作用を受けて地表に噴出し、これが海溝沿いの火山となる。したがって、海溝にほぼ平行に火山が分布することとなり、この火山分布の海溝側の境界を画する線を火山フロントという(下図)。

一般に火山フロント付近に火山が密集している。海嶺では、上部マントルから直接マグマが湧きだして、プレートが生成されている。一方、プレート内部を貫いて点状のマントルの湧き上がりがあり、ホットスポットと呼ばれるところがある。ハワイに代表される火山はこのホットスポットの例である。

噴火仕組み

 

火山爆発指数 VEI Volcanic Explosivity Index

火山爆発指数表

火山爆発の噴出物体積量によって表される。1から8までの等級があり1つ等級が上がるごとに10倍の体積比がある。

 

火山用語 単位指標

噴出量Km3 単位目安

目安

SiO2
二酸化ケイ素。ケイ素の酸化物で、地殻を形成する物質の一つと して重要である。組成式はSiO2。シリカ(英: silica)、無水ケイ酸とも呼ばれる。圧力、温度の条件により、 多様な結晶相(結晶多形)が存在する。

DRE(Dense Rock Equivalent)
噴火エネルギーは大半が熱エネルギーで,(体積)×(密度)×(比熱)×(温度差)で与えられるが、(比熱)、(温度差)はほぼ一定なので,密度を緻密溶岩に換算した体積。

スコリア
火山噴出物の一種で、玄武岩質のマグマが噴火の際に地下深部から上昇し、減圧することによってマグマに溶解していた水などの揮発成分が発泡したため多孔質となったもの。

デイサイト
流紋岩 SiO2が63~70%でアルカリ成分の少ないもの。

テフラ
火山灰・軽石・スコリア・火砕流堆積物・火砕サージ堆積物などの総称。

wt.%(質量濃度)
成分の重量を全体の体積で除した値。

 

噴火様式

ハワイ式噴火
爆発しない。高流動性で揮発成分の少ない溶岩が高速で移動する噴火。

ストロンボリ式噴火
小規模な爆発を繰り返す。低流動な溶岩を流出し火山弾の放出を伴う噴火。

ブルカノ式噴火
爆発を起こし大量に火山噴出物を放出する。高粘性マグマであるため移動速度は遅い。 日本の火山活動に多いのはこの噴火様式です。

プリリー式噴火
爆発しない。小規模火砕流を発生させる噴火。

プリニー式噴火
大規模な爆発を繰り返す。成層圏に達する噴煙柱はのちの火砕流となり周囲を焼き払う。 日本では浅間山、富士山がこの噴火様式です。さらに大規模な噴火はウルトラプリニー式 であり破局噴火として最大となります。

水蒸気噴火
マグマに温められた水が山体内部で高温高圧となり噴出する噴火。 マグマをともなうことをマグマ水蒸気噴火といいます

 

活火山

現在監視の充実が必要な50の活火山

50火山


活火山の定義

以前は、今現在活動している、つまり噴火している火山は「活火山」、現在噴火していない火山は「休火山」あるいは「死火山」と呼ばれていました。

例えば、富士山のように歴史時代(文献による検証可能な時代)に噴火記録はあるものの、現在休んでいる火山のことを指して「休火山」、歴史時代の噴火記録がない火山のことを指して「死火山」という表現が使われていました。

しかし、火山の活動の寿命は長く、数百年程度の休止期間はほんのつかの間の眠りでしかないということから、噴火記録のある火山や今後噴火する可能性がある火山を全て「活火山」と分類する考え方が1950年代から国際的に広まり、1960年代からは気象庁も噴火の記録のある火山をすべて活火山と呼ぶことにしました。

1975(昭和50)年には火山噴火予知連絡会が「噴火の記録のある火山及び現在活発な噴気活動のある火山」を活火山と定義して77火山を選定しました。

この77火山は主として噴火記録がある火山が選ばれていましたが、噴火記録の有無は人為的な要素に左右される一方、歴史記録がなくても火山噴出物の調査から比較的新しい噴火の証拠が見出されることも多くなり、 1991年(平成3)年には、火山噴火予知連絡会が活火山を「過去およそ2000年以内に噴火した火山及び現在活発な噴気活動のある火山」と定め、83火山を選定し、その後1996(平成8)年にはさらに3火山が追加され、活火山の数は86となりました。

しかし、数千年にわたって活動を休止した後に活動を再開した事例もあり、近年の火山学の発展に伴い過去1万年間の噴火履歴で活火山を定義するのが適当である との認識が国際的にも一般的になりつつあることから、2003(平成15)年に火山噴火予知連絡会は「概ね過去1万年以内に噴火した火山及び現在活発な噴気活動のある火山」を活火山と定義し直しました。

当初、活火山の数は108でしたが、2011(平成23)年6月にはさらに2火山が新たに選定され、活火山の数は現在110となっています。

 

富士山

富士山


富士山は活火山です。

北緯 35°21′39″ 東経 138°43′39″ 標高 3,776m (剣ヶ峯)(測定点)

小御岳(こみたけ)・古富士の両火山上に生成した成層火山。日本の最高峰で体積約400km3(小御岳,古富士,新富士を含める)の大きな火山。基底は直径50㎞。

主に玄武岩(SiO2 49~52%)からなるが、1707年の宝永噴火にはデイサイト・安山岩(SiO2 64~68%)の軽石・スコリアも噴出。側火山が約100個ある。

標高2450m以上は露岩地帯で、風食作用が著しく、特に西斜面は崩壊が激しい(大沢崩れ)。864~866年山腹から溶岩を流出した。また、1707年の噴火では南東山腹から噴火し、江戸方面への大量の降灰など甚大な被害を及ぼした。

近年では2000~2001年の深部低周波地震が多発、2011年3月15日には静岡県東部(富士山の南部付近)でM6.4が発生し、その後も地震活動は低下しつつも継続している。

富士山は2万年前の大規模な山体崩壊の後、17000年前から8000年前頃にかけて大規模な溶岩を流出し、5600年前から3700年前頃に主火山体を高く成長させる噴火活動となった。

その後、3500年前から2300年前頃に山頂部で爆発的な噴火が卓越し、その間の2900年前には南東側へ山体崩壊(御殿場岩屑なだれ)を起こした。2300年前以降は山腹の割れ目噴火である。

直近の大規模噴火は、1707年12月16日(宝永4年)宝永噴火です。

軽石・スコリア降下。噴火場所は南東山腹(宝永火口)。

富士山宝永噴火

噴火1~2ヶ月前から山中のみで有感となる地震活動。十数日前から地震活動が活発化、前日には山麓でも有感となる地震増加(最大規模はM5級)。12月16日朝に南東山腹(現在の宝永山)で爆発し、黒煙、噴石、空振、降灰砂、雷。

その日のうちに江戸にも多量の降灰。川崎で厚さ5cm。 噴火は月末まで断続的に起きたが、次第に弱まる。家屋・農地が埋まった村では餓死者多数。 初期はデイサイト、その後玄武岩のプリニー式噴火。江戸にも大量の降灰。噴火後洪水等の土砂災害が継続。マグマ噴出量は0.7 DREkm3。(VEI5)

富士山噴火に至る場合

大規模な噴火では広範囲に火山灰や軽石が降ります

富士山噴火

灰を吸わないようにするためマスクやゴーグルを着用しましょう。

富士山の近くでは火山灰だけではなく小石が降ってくることがありますので、やむを得ず外に出るときはヘルメットや防災ずきんをかぶりましょう。

家は窓を閉めて建物を密閉します。木造家屋では屋根に30㎝以上火山灰が積もると、屋根が抜けたり建物が壊れたりすることがあります。特に雨が降ると火山灰が重くなるので注意が必要です。

車で走ると、灰を巻き上げて視界が悪くなったりスリップしやすくなります。また、雨が降っているとワイパーが使えず危険です。高速道路は通行規制となりJRなどの鉄道は少量の降灰で運行を見合わせる可能性があります。

 

破局噴火(カルデラ噴火)とは

噴火

地下マグマが大規模に噴出しカルデラを形成します。これを 破局噴火といい、カルデラ噴火、超巨大火山(スーパーボルケーノ)とも 呼ばれています。

この破局的な噴火によって発生する火砕流や火山灰は広範囲を 壊滅させ、噴出された火山灰により太陽光がさえぎられるなど気候変動を発生 させます。

その規模次第では種族の絶滅、文明の破綻が危惧されており、 現在、日本では鬼界カルデラを中心に注目されています。

このカルデラが噴火したのが約7300年前6300年前であり約1万年に1度おこるという活火山の定義 に照会すると日本国内で100年以内に破局噴火(VEI 7以上)が起きる確立は1%となります。

カルデラ カルデラとは噴火による大規模な噴出物のため地下が空洞化し陥没した 地形をいいます。


 

日本の大型カルデラ火山

噴火

屈斜路
面積20km×26km、約40万年から4万年に大規模火砕流噴火で形成。日本最大のカルデラ。


支笏
約4万4000年前に大規模火砕流噴火で形成。総噴出量は139.5km3。


洞爺湖
約11万4000年前に大規模火砕流噴火で形成。総噴出量は99.6km3。


十和田
火山活動は20万年前から始まる。
約5万5000年前に火砕流噴火。総噴出量は4.76km3。
約25000年前に火砕流噴火。総噴出量17.87km3。
約13000年前に火砕流噴火。総噴出量20.34km3。
西暦915年に火砕流噴火が発生し周辺20kmを焼失させ、日本の有史以降では最大規模です。


阿蘇
25km×18km屈斜路カルデラに次ぐ面積があり、約27万年前から9万年前の4度の噴火で形成。それぞれの噴火の名称はAso-1・Aso-2・Aso-3・Aso-4。 最も規模の大きいとされるAso-4では、山口県まで火砕流が達し灰は日本全土に広がった。 4度の噴火総噴出量はおよそ200km3と推測される。


姶良
広さおよそ直径20km。約2万5000年前火砕流噴火(姶良大噴火)で形成。総噴出量約500km3


阿多
約24万年前から1000年前幾度も活動が認められおり、なかでも10万5000年前の大規模火砕流噴火(阿多テフラ Ata) は総噴出量300km3となった。


鬼界
鬼界カルデラ 参照


 

鬼界カルデラ

鬼界カルデラ


長軸約25km、短軸約15km楕円形状の海底カルデラ。約58万年前より活動が始まり7300年前から6300年前 におきたアカホヤ噴火があります。

総噴出量は同時期に周辺で起きた竹島 火砕流噴火とあわせて170km3におよび周辺の縄文人に被害を与えたと推測されます。

アカホヤ噴火

 

薩摩硫黄島

カルデラ 東西6 km、南北3 kmの火山島、 竹島とともに鬼界カルデラ(東西23 km、南北16 km)の縁をなす。

主峰の硫黄岳は流紋岩質の急峻な成層火山であり、山頂火口では噴気活動が活発である。

稲村岳は玄武岩~安山岩質の小型成層火山である。

有史以降の噴火は付近海底で起こり、 新島(昭和硫黄島)が形成された。

硫黄岳と昭和硫黄島の岩石は流紋岩であるが、 稲村岳は玄武岩・安山岩からなる。

構成岩石のSiO2量は69.9~71.9 wt.% である。 別名、鬼界ヶ島。火山名として「トカラ硫黄島」の名が用いられたこともある。


過去1万年間の噴火活動
鬼界カルデラでは7,300年前に完新世では国内最大規模の噴火(アカホヤ噴火)が発生したが、 薩摩硫黄島は、 鬼界カルデラの縁に誕生した火山島で、約6,000年前以降に海面上に姿を現した。


 

噴火と原発

福島原発事故以降、2015年8月と9月にそれぞれ再稼働している川内原発。2013年7月に国が定めた新規制基準に基づく審査をクリアしているとされます。

再稼働後、翌年2016年4月に熊本市を震源とする地震が発生、原発との距離は120kmでした。この地震による周辺火山の活発化が懸念されており、そのなかに、噴火警戒レベル3となるカルデラ火山があります。

大規模な噴火に伴う地震によるダメージが稼働中の原発を直撃し漏れ出した放射能物質が火砕流や噴煙により広範囲に拡散し深刻な汚染をまねきます。

誰しもが、簡単に想定しうる最悪に事態ですが政府の見解は問題はないとしています。

2016年11月3日、日本火山学会の原子力問題対応委員会が、原子力規制委員会の現在の原子力発電所の巨大噴火への対応について、見直しを求める提言をまとめたことについて、宮沢大臣は「その問題は、原子力規制委員会で検討する必要があれば検討してもらわなければならない」と述べるにとどめました。

原発 火山


 

カルデラ噴火対応

カルデラ噴火に対応するすべはなく、事前の避難のみとなります。この破局的な噴火が発生しますと、大火砕流が半径数百kmにおいて時速100kmを超えて到達します。このエリアに生活する方の生存が非常に困難となります。 また、大量の噴出物は火山灰として堆積し2次災害として命を脅かします。過去にカルデラ噴火を起こしたエリアの方の事前判断次第といえます。

 

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