Survivalism

防災 日頃の備え  Knowledge of everyday life

避難所を知る

各地域でどのような施設が避難場所に指定されているかをあらかじめ知ることが、災害への備えの第一歩です。避難路や家族が離ればなれになった時の連絡方法等の確認しておきましょう。


避難場所例 東京都足立区東保木間地区 足立区役所防災パンフレットより

避難場所

阪神淡路大震災では、家族の安否を確認するために自家用車を使用し深刻な渋滞が起きました。この渋滞が倒壊家屋の下敷きとなった人たちの救助活動が遅れる原因となり助かる命も救えませんでした。 災害時は自家用車での安否確認を自重し緊急車両を優先させましょう。

このような経験から緊急車両の通行確保を目的とする交通規制が全国で導入されています。東京都を例に確認します。

東京都では大規模な地震等の災害、放射線の漏えい、外部からの武力攻撃が発生し、または発生が予測される場合、救命活動や物資輸送等を行うための車両の通行を確保します。

東京都交通規制

第1次交通規制
環状7号線から都心方向への車両の通行が禁止になります。また、高速道路、国道4号、20号、17号、246号、目白通り、外堀通りが緊急自動車専用道路の指定のため一般車両の通行が禁止となります。


第2次交通規制
さらに、下記の路線(31路線)のうち、被害状況、道路交通状況、災害応急対策の進捗状況等を勘案し、必要な路線を「緊急交通路」に指定します。

第一京浜、第二京浜、中原街道、目黒通り、青梅・新青梅街道、川越街道、北本通り、水戸街道、蔵前橋通り、京葉道路、井の頭通り、三鷹通り、東八道路、小金井街道、志木街道、府中街道、芋窪街道、五日市街道、中央南北線、八王子武蔵村山線、三ツ木八王子線、新奥多摩街道、小作北通り、吉野街道、滝山街道、北野街道、川崎街道、多摩ニュータウン通り、鎌倉街道、町田街道、大和バイパスとなります。

避難経路の事前確認

避難誘導灯

震災が起きるたび被災者の方は(まさか、ここで、こんな大きな地震が!)と発言します。今まで、その場所で大きな災害に遭わなかったということはこれからも安全であることではありません。いつでも、どこででも被災の可能性があります。自宅、通勤経路、駅などの交通施設、ビルおよび大型建造物において被災する可能性を踏まえ、事前に避難経路をシミュレーションしておきましょう。 各駅構内や建物内に明示してあります避難経路図をよく見て覚えておくことにより即座に行動することが可能になります。(ただし、自分の判断だけではなく各施設の避難指示誘導と合わせて行動するようにしてください)

避難経路図例

避難経路図

避難器具の種類と取り扱い

防火対象物で火災が発生した時に、当該防火対象物の地階または二階以上の階にいる者が階段を利用して避難することができなくなり逃げ遅れた場合に備え、 避難階まで到達するためのものです。避難器具は日頃の防災訓練で取扱いができるようにすることが望ましいですが各メーカーの取扱説明書に目を通しておくのも平常時の備えとなります。簡単に紹介します。

ハッチ式救助袋

ハッチ式救助袋

緩降機

緩降機

垂直式降下袋

垂直式降下袋

避難はしご

はしご1

はしご2

体力の向上

体力

緊急避難及び長期避難生活には体力が必要です。日ごろからの体力づくりをしましょう。体力を向上させる5つの基本をおさえましょう。

■習慣づけて定期的に運動する。

■理想的な食生活を送る。  pdf 厚生労働省 食事バランスガイド

■睡眠を良質で適切なものにする。

■回復力を高めるための休息をとる。

■無理をせず、自分のペースを守る。

一般の方は体力の基準が定めにくいため、どの程度の体力を維持し続ければわかりません。自衛隊では年齢性別により1~7級までの体力基準が定められており各隊員の一つの目安となっています。 個人的な体力水準では6級程度が無理なく維持できるものとし抜粋いたしました。腕立、腹筋ともに2分以内での回数です。また補足としまして14'35"は14分35秒と読みます。

まったく運動していない方は膝をついて腕立を行い、走らず歩行を行い徐々に体を慣らすようにします。歩行やランニングはコンクリートやアスファルト舗装上ではしないこと。土壌面、芝、砂浜ですることにより衝撃を減らし故障を防ぎます。

体力

体力

アウトドア

キャンプ

アウトドアを趣味にしましょう。釣り、山菜取り、キャンプがあります。これらを通じてライフライン(電気 ガス 水道 下水道)に依存しない経験ができます。 この経験は災害時にとても有効です。

地震の被災地では個人の事情により車中泊をする方が見受けられます。 災害時に車中泊を計画される方は事前の準備をお勧めします。車種変更や車中泊用品を整えておきましょう。

雷サージ対策

雷サージは落雷による大きな電圧、過電流をいいます。コンセントに挿してある家電製品にダメージを与えます。 雷サージからの電気機器防護は(電気線、電話線)をコンセントから抜くことです。雷注意報を確認しましたら抜いておきましょう。未使用時のコンセント抜きはトラッキング火災の防止にもなります。

トラッキング現象とは、コンセントに差し込んだプラグの差し刃間に付着した綿ほこり等が湿気を帯びて微小なスパークを繰り返し、やがて差し刃間に電気回路が形成され出火する現象。

トラッキング火災


家具の固定

家具固定

背の高い家具は固定しましょう。つっぱり棒のタイプは、天井の強度が十分かどうか注意します。

壁にネジで止める固定する方法は、壁の裏に材木が渡っている部分に固定しないと強度が出なませんが、壁をたたいて音の変化からその場所を聞き分けるのは、簡単ではないことを留意しましょう。

大地震によりテレビは数メートルも飛ぶことがあるので寝室でのテレビとの位置関係に留意が必要です。

ガラスの飛散

ガラスの飛散

割れたガラスは危険で避難の妨げになります。ガラスに飛散防止フィルムを貼るのが効果的です。 カーテンを閉めておくことでも屋内への飛散には効果があります。

また、ガラスや瀬戸物などが割れても歩けるように、寝室に靴などを置いておく工夫も有効です。